令和のキャリアを考えるブログ

【MBA受験】より効果的な英文レジュメの作成法

MBA受験Tipsシリーズ、今回はキャンパスビジットやMBAフェア等に持参する英文レジュメについてです。

私は、英文レジュメはエッセイに匹敵するほど大事な書類であると考えています。その理由と効果的な作成方法を解説します。

ちなみに私はアドミの手伝いで日本人の英文レジュメに結構目を通していたのと、
現地インターン先でも日本人の採用を任されて、日本人が書く英文の職務経歴書(CV)を読んでいたので、
このTipsはかなり自信があります。

英文レジュメはなぜ大切なのか?

1.アドミの初期的なスクリーニング資料になる

アドミは世界中を飛び回り、多くの受験生と接しています。
その中で、自校とフィットする学生か否かをアプライ前にある程度選別しています。
その際に使われるのが英文レジュメです。

とあるMBAフェアの1ON1イベントのお手伝いをしたことがあります。
30分毎に受験生が入れ替わり、アドミと交互に面談をする、という場でしたが、前後5分間でアドミがものすごいスピードで英文レジュメを読み込み、
「次に来る学生は良さそうだね」「この子、ちょっとMBAって感じじゃないかな」など話していたのを覚えています。
印象に残るレジュメで、アドミに名前を覚えてもらえれば、キャンパスビジット等での対応も変わってきますし、選考も優位に進められることでしょう。

2.面接時の質問のベースになる

アプライ後の面接では、面接官は一般的にエッセーの他に英文レジュメのコピーも保有しており、レジュメベースで質問が飛ぶこともあります。
代表的なのは、「Walk me through your resume」という質問です。これまでの職歴を説明してくれ、という意味で、たいてい面接の冒頭に訊かれます。

面接の中盤でも、レジュメにはリーダーシップが強みと書いているが、具体的には?とレジュメを掘り下げられることあります。
レジュメをしっかり作り込んでおけば、こうした質問にもレジュメに沿って簡潔に応えられます。

必ず聞かれる「Classroom Contribution」系の質問(クラスにどういう貢献ができると考えるか?)についても、
「レジュメに書かれている通り、XXXという経験をしてきたので、●●という分野では貢献できます」のような回答ができます。

3.入学後のCV(職務経歴書)作成の基礎となる

私費の学生は、現地でインターンシップやフルタイムの面接を受けることになると思います。
この際、CVと呼ばれる職務経歴書を作成することになりますが、日本語でさえ大変な職務経歴書作りを英語で行うのはハードです。

MBA受験前に、英文レジュメをしっかり作り込んでおけば、CVはレジュメの焼き増しで済むので随分と楽です。
実際は、CVは応募する職務毎に経験をより深掘りして書く必要があるので、丸写しはできませんが、それでも予め練っておいた使えるエピソードがあれば、負担感がずいぶん変わります。

英文レジュメで抑えるべきポイント

英文レジュメのコツは、「アドミが知りたい情報だけを、1分で読んで分かるように書く」です。
アドミが知りたい情報は以下の4つです。

1.Aspirationがある人材かどうか

要は、「長期的に実現したい夢がある!」ことです。

間違っても、MBBやGAFAに入るとか書いてはいけません。
MBAが実質的な転職予備校であることは否定しませんが、Programの主目的は「グローバルに活躍するビジネスリーダーの養成」ですので、
グローバルでこういうリーダーになって、社会にこういう価値を生みたいという思いが必要になります。
やりたいことが決まっていない方も多いと思いますが、とりあえずでもよいので仮決めしてしまうとよいです。

2.Classroomに貢献できる専門分野があるか

MBAは相互に学び合うことが前提のプログラムなので、大学側としてもクラスへの貢献ができそうな学生かを気にします。
何か1つ、自分のビジネス経験から誇れる専門分野を作り、レジュメに書いてみてください。
業種・職種のどちらでも良いと思います。例えばメーカーで経理部所属であれば、「半導体に詳しい」でも「会計のスペシャリスト」でもどちらも専門分野になり得ます。

恐らく、多くの謙虚な日本人は10年戦士であっても「プロと呼べない…」と感じると思いますが、思い切って「Specialize in~」とか「 Expert in」と書いてしまって良いです。
対照的ですが、アピールの強い某国の受験生なんて、2年間Excelで表を美しくするアナリスト的な仕事しかしてなくても「Expertise in Data  Analyst」とか平気で書いてきます(笑)
MBA受験なんてそんなものです。

また、学部の成績やGMATスコアがあまり良くない場合は、専門分野でIntelligenceを示して挽回することもできます。
何か高度な知識を必要とする仕事をこなした場合や、証券アナリスト中小企業診断士等の難関資格を持っている等の場合は、ぜひ盛り込んで書いてください。

3.リーダーシップが取れる人材か

MBAプログラムの存在意義は「リーダーの育成」です。
このため、プログラム中も学生自らリーダーシップを発揮することが求められますし、グループワーク等が多く取り入れられています。
必然的に、選考の過程でもリーダーになれる人材か?が見られています。
特に、30歳を超えてMBAに応募する人は、若い学生を引っ張っていってほしい、という思いが強いので、何としてでもリーダーシップ・エピソードを入れたいです。

日本人がリーダーシップと聞くと身構えてしまうと思いますが、大層な経験である必要はないです。
管理職や主任経験があれば、部下やチームリーダーをマネジメントした実績、管理職でなくてもプロジェクトを率いた経験などは全てリーダーシップに該当します。

ポジションを問わず、例えば全社の利益のために周りに働きかけて業務改善を遂行したなども立派なリーダーシップです。
MBAの世界では、Influence without authorityという言葉とともに、リーダーシップ≠ポジションではないことも学びます)

4.異文化に適応できるか

日本人の場合、必ずアドミが気にするポイントです。
MBAでは、ダイバーシティ溢れる様々な国籍の人と協働して物事を進めていく必要があります。
一見、簡単なようで、そこには英語力以上に重い「文化の壁」があります。

日本人同士で物事を進める上で当たり前のことも、非日本人には通用しないことも多いです。
また、クラスでは積極的な発言が求められますし、特に日本が話題に上がれば、積極的なインサイトの提供が求められます。
ステレオタイプな日本人らしい、おしとやかで謙虚さとは程通い世界がそこにはあります。
そういう環境でやっていけるか?は必ずアドミは確認します。

例え短期間でも留学経験があれば、国名や滞在期間含めて絶対に書いてください。
経験がなくても、仕事上で非日本人と英語でやりとりしていた、メールをしていた、グローバルな案件に少しでも関与した、という場合はぜひ記載してください。

アドミが読んで分かりやすいレジュメとは

1.簡潔な英語で書かれている

前述のとおり、アドミは短時間で何枚ものレジュメに目を通します。
複雑な構文(1文に関係代名詞を連発する)や専門用語の乱立などは、分かりにくく思われてしまい内容がよくても不利になってしまうので避けたほうがおすすめです。

2.適切な動詞が使われている

意外と見落としやすいのがこのポイントです。

謙虚な日本人がよく使いがちな以下の表現は、変な誤解を招くことがあります。

  • Supported, Helped, Assisted

英語≠日本語でニュアンスが異なり、ビジネスでは「庶務的な役割を担う」(エントリーレベルの人材)という印象を与えます。30代の英文レジュメに同様の表現があると、「実は職能が低いのでは」と思われます。
仮にプロジェクト等で自分がリーダーの立場でなくとも、要所でValue-addしたのであれば、InitiatedやExercised leadershipなどの表現を使ってもよいです。

ちなみにPheisterは一時期、英語の契約書(ドキュメンテーション)をチェックし、改正提案をする仕事をしていたのですが、Reviewed contracts and agreements~と書いたらお叱りを受けました。
ReviewはPart-timeでも出来る仕事で、改善案の交渉をしていたのであれば、Created~と書いてよい!という指摘です。
不自然と感じましたが、そんなものか…と納得しました。

  • Learned

これもNGです。「ビジネスを通じてマーケティングの知識をLearnした(学んだ)」など日本語では筋が通るのですが、グローバルだとDay1からプロとして働いて当たり前、という発想ですので、ビジネスしながらLearnedってどういうこと?という反応になります。(実際に突っ込まれていた人を見ました)
前述のケースであれば、思い切って、「Expert in Marketing~」と書いてしまって差支えないです。

3.読み手が想像しやすい具体性がある

これはハウツー本でよく書かれているので、詳細な説明は省きますが、具体性を出す簡単なやり方は「数字」と「グローバル企業名」です。

数字はいわずもがな、「多くの投資案件を担当した」よりは「2年間で4億米ドルの投資案件を担当した」のほうが読み手がイメージしやすいです。
(ちなみに、通貨はアプライする国の通貨に合わせるとよいです)

また、もし皆さんがアピールしたい職務経験の中に「グローバル企業」が絡んでいれば、名前を出しちゃってください。
「あ、こういう企業が絡むほど注目度の高い案件ってことね」と読み手の理解も進みます。

おわりに

いかがだったでしょうか?

ハウツー本ではなかなか取り上げない、英文レジュメの中身に焦点を当てた記事にしてみました。

皆様の英文レジュメ作成に、少しでも役立てば幸いです。

【MBA受験】コスパの良い受験支援サービス

MBA受験は本当にお金がかかります。
今日は、少しでもコストを抑えるべく、私が利用したサービスで特にコスパが高かったものをご紹介したいと思います。
※広告記事ではないので、中立的な目線で選んでおります。

IELTS対策:IELTS Answers (Mr. Mike Watte)

www.ieltsanswers.com


難化するTOEFLを避け、IELTSを選ぶ受験生が増えているものと思います。

個人的に、IELTSはWritingが最も難しいと思っています。TOEFLと異なり「型」にはまっていないと高得点が難しいからです。
その割に、Essayを書きあげても実力値が分からず、なかなか1人で取り組めない問題もあります。

そんな方にオススメなのが、「IELTS ANswers」と
台湾等での英語学習者への指導経験も豊富なMike Watte氏が添削して、実際にILETS本番と同じグリッドで点数を付けてくれるサービスです。

流れは非常にシンプルで、
①任意の問題を解く(自分が使用している問題集でOK)
②問題の写メと回答をワード版で送る
③原則24時間以内にMike氏から添削結果と点数が送られてくる
という仕組みです。

費用も非常に安く、回数券式(4回で$30、1回約800円)です。

こんな感じで添削してくれて(赤字がGrammar、黄色がMikeが挿入してくれた箇所です)
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点数もしっかり付けてくれます(
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私はMike添削ベースで6.5が多かったのですが、本番も6.5でした(笑)
この精緻さ…MikeはIELTS試験Examinerの経験があるのかもしれません。

ちなみに、ホームページには無料動画や対策ツールもあるので、かなり勉強にもなります。
手元にある問題を解いて送りつけるだけなので、短期間で、安くWritingの練習がしたい方にはお勧めできるサービスです。

Application Essay:Lauren Unik MBA Consulting (Ms. Lauren Goeku)

リンクはこちら
www.mbaessayeditor.net

イギリス出身・沖縄在住でケンブリッジ大学大学院にて英語教授法の学位を持つLauren氏が、MBAのエッセイ・面接対策を行ってくれます。

私は、エッセイの骨子が既に出来ていたので、ブラッシュアップおよびProofreadをお願いしました。

Laurenさんはとにかく英語が綺麗です。拙い日本人英語のエッセイでも、読みやすく丁寧な文章に直してくださいます。

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しかも72時間以内の添削で、スタンダードな添削+改善提案付のプランで料金も1,500字なら26,000円と格安です(詳細はHPの料金表をご確認下さい)

また、コストは上がりますが、エッセイを1から書き上げたい人向けのカウンセリング(Brainstorming)付のプランもあります。

面接対策プランもありますが、こちらはとにかく大人気で、申し込みましたがスケジュールいっぱい受講できませんでした。
ただし、 STAR-Formatという面接の回答の作り方の基本を教えていただいて、大変参考になりました。
(STAR FormatはMBA入学後のキャリアの授業でも習いましたので、グローバルスタンダードなのかもしれません)

ちなみに、私の母校では卒業生が受験生にLaurenさんをお勧めするので、歴代の入学者はほとんどLaurenさんにお世話になっているのではないでしょうか。

面接対策:Steven氏

www.skypedeenglish.com

Steven面接対策はStevenにお願いしました。福岡在住の気さくなニュージーランド人です。

私は色々な事情があり、出願書類を提出してからインタビューまで3日間しかない状態で、急いで面接練習ができる方を探して、Stevenにたどり着きました。
メールを送るといきなり電話がかかってきて、「こんなケースは初めてだ!」と驚かれながらも、わざわざ予定を開けて2日間で集中的に対策してくれました。

やり方も非常に効率がよく、予め送っておいたエッセイをベースに関連する質問をたくさんしてくれるので、ひたすら答えていきます。
1つ1つの答えに対して、もっとこう答えた方が良い、というアドバイスパラフレーズしながら答えてくれるので、予めSkypeの機能で録音しておいて、家で練習ができます。

費用は明確に記憶していないですが、時間単位でのチャージなのと、大手予備校の面接対策と比較して2分の1以下の料金だったイメージです。

本番では質問のほとんどがStevenとの面接対策でカバーした範囲でしたので、落ち着いて対策することができました。

コスパの高いサービスもさることながら、臨機応変な対応を信条とするホスピタリティに大変感謝しています。

いかがでしたでしょうか?
皆様の受験生活の一助に少しでもなれば幸いです。

【MBA受験】MBAの投資リターン(ROIC)は一体いくらなのか?

海外MBA関連で寄せられる質問で最も多いのが、
「結局、投資リターンはどうなのか?」という話です。

今日は、一般論と私の経験をベースに、「かかった費用」だけではなく「投資リターン」について、
具体的な数字を出しながら書いてみたいと思います。

Pre-MBA(年収550万円)

日系のごく平凡な消費財メーカー(上場会社)でマーケティングをやっている30歳がMBAを目指すとします。

だいたいこの職種ですと、給与が500万円〜600万円くらいと思いますので、550万円(手取り×75%で412万円→月35万円)とします。

また、留学先はシンガポールにある私の母校とします。

MBA準備

まず、MBA準備です。
TOEFL・IELTS・GMATのスコアメイク+エッセイのために大手の塾に通うとして50万円、
IELTSとGMATの受験料が各3万円として、3回ずつ受験したとして20万円、
キャンパスビジットで15万円を払って、計85万円かかったものとします。

MBA留学中

見事合格を勝ち取りました。ここで、学費+生活費について考えます。

学費は年々上がっていますが、現在でも66,000シンガポールドル程度、
追加でエッセイ等を書いて、10%学費免除の奨学金を得たとして59,400SGD、為替レート82円でみても480万円です。

私の大学院は、日本政策金融公庫の国の教育ローンが利用できます。

低利で最大450万円借りられますから、親に借りてもらうとします。

保証料で30万円引かれてしまうので、420万円を学費に充当し、学費不足分60万円を貯金から払います。

生活費については、独身と仮定して、寮がないため公営住宅の部屋を間借りします。
相対的に東京よりシンガポールの方が家賃は高いものの、学校から少し離れたところであれば月8万円くらいで探せます。
食費+雑費+交際費で多少余裕を見て、1日3,000円→月9万円、家賃と併せて計17万円×12か月(1年制なので)=約200万円です。
これも貯金から払う計算で考えます。

MBAでの支出総括

結局、準備と留学中合わせて、自己資金(エクイティ)は345万円(=85万円+60万円+200万円)
学費に充当したローン(デット)=420万円で計765万円の投資となりました。
デット6割、エクイティ4割で経営学修士と言う将来キャッシュフローを生むアセットに投資するわけです。
(Pheisterはファイナンス男子なので、職業病でこう言う表現を使います(笑))

Post-MBA(年収800万円)

MBA後ですが、MBAで英語でデータ分析やコミュニケーションできる実力を身につけ、以下のような求人に応募して採用されたとします。
(実際に出ている求人です)

職位 外資系家電ブランドのプロダクトマネジャー
職務 ・セールス予算管理
・営業利益、ATL/BTL、プラン作成、ディストリビューションにおける戦略立案と実行業務
・市場・競合動向の分析とレポーティング業務
・新製品の発売、広告キャンペーンの実行、様々なセールスプロモーション活動業務
・日本市場のニーズをサーチし本国と連携しながら戦略立案業務
要件(MUST) 消費財業界におけるプロダクト、ブランドマネジメント経験が5年以上ある方
・データ収集、分析経験がある方
・ビジネスレベルの英語力がある方(会話・読み・書き)
要件(Nice to have) FMCG業界(家電、耐久消費財分野)にてプロダクトマネージメント経験がある方尚可
外資FMCG業界での就業経験がある方尚可
MBAの方尚可
年収 700万円〜900万円

よく見ると、他のNice to have条件と同様に、MBA尚可と定義されています。
仮に「尚可」という条件の強さが並列だとすると、多少、FMCGの経験が劣ろうと、外資での経験がなかろうと、MBAだとチャンスがあるということです。

ちなみに、MBAというと戦略コンサル、外資投資銀行とかばかり思い浮かべられるかと思いますが、
実際、特に外資系求人であっても、Nice to have要件としてMBA Preferrred, MBA Plusという求人は多いものです。

また、これは私の肌感覚ですが、同じ仕事を英語を交えてできる、というだけで、年収は200万円UPくらいの求人は見つかります。
日系で培った経験+英語力・国際感覚で外資系・同職種で年収UP・WLBも改善した事例を私はいくつも目にしてきました。

投資リターン(ROIC)の計算

前述の求人ですと年収幅は700万円〜900万円ですから、間を取って800万円としても、手取り600万円で月50万円、
留学前と比べてキャッシュフロー15万円のプラスです。

デットの返済を考慮しますが、日本政策金融公庫は最長15年の返済期限が与えられます。
ホームページ上で試算すると、金利1.66%込みで28,400円と出ました。3万円を差し引いても、キャッシュフロー12万円のプラスです。

デッドを返済してデレバレッジしながら、エクイティ(=自己資金の支出)の345万円をもう一回貯め直すと、約3年で元の金額が貯まります。
留学の1年と合わせて、34歳以降は完全なキャッシュフロープラス。月15万円以上貯金の差ができることになります。

逆の言い方をすれば、仮にMBAに行かなくて元の会社に在籍しても、
4年間の間で年収を250万円上げて、かつ英語でビジネスする力を身につけられるのであれば、
MBAに行かなくてもいい、という判断になります。

しかし、日本にいて、働きながら英語力を身につけ、1年間で60万円ずつ年収を上げる、というのはなかなか現実的ではない気がします。

終わりに

以上が、日系で平凡なサラリーマンがMBAでキャリアアップを目指した事例です。

少し宣伝っぽくなり恐縮ですが、MBAの中でもアジアMBAは期間も短く、初期投資も少なくて済む反面、レベルの高い教育を受けられます。

英語ネイティブでなくても十分戦っていけますし、
いわゆる大企業やブランド力の高い企業ではない人、30歳を超えてキャリアアップを目指す人も多く留学していますので、
ぜひ留学を検討してもらえればと思います。

【MBA後】ボストンキャリアフォーラムの求人に見るMBA後のキャリア

今回は、海外MBA後の進路の話です。
ちょうどボストンキャリアフォーラム開催の時期ですので、ボスキャリのMBA向け求人を紹介しながら考えてみたいと思います。

はじめに

海外MBAが有利に働く求人は、以下の2種類に分けられます。
(1) MUST求人
MBAホルダー限定」が求人に明記されている場合がこれにあたります。

一般的な転職サイトに掲載されることは稀で、キャリアフォーラム系の求人か、学校への直接求人が主です。

(2) Nice to Have求人
限定ではないものの、求人票の応募資格に「MBA preferred」「MBA is a plus」となっている場合が該当します。

Non-MBAとの競争にはなりますが、「有利に働くよ」と予め明記されている場合です。

今回は、MUST求人に絞ってみてみたいと思います。

ケース1:外資系コンサルA社

職種 戦略コンサルタント
要件 海外大学のMBAコース・修士課程・博士課程の最終学年に在学中で、入学前に3年程度以上の実務経験をお持ちの方
職務内容 課題解決に向けた分析のフレームワークを考え、クライアントチームとのディスカッションを リードしながら仮説構築、検証、戦略構築、実行プランの策定といった一連のコンサルティングプロセスを遂行していきます。全社で共有するコンサルティング手法や事例などIntellectual Capital(知的資産)の創造、プロジェクトの質の向上、リクルーティング活動等を通して、ファー ムの発展に貢献することも期待されています。

戦略コンサルの典型的なMBA採用枠です。厳密には海外大学のMaster以上ですが、職務要件(=JD)を見るとMBAに優位性がありそうです。
最低職務経験あり(3年程度)ですが内容まで限定されていないので、職種・業種問わないポテンシャル重視でしょう。
ノンマネージャー採用とはいえ手を動かすだけではなさそうなので、基本的なOSスキルやフレームワークへの理解があることは前提になりそうです。
わざわざ海外大学と謳っているので、英語力もMUSTですね。

ケース2:外資系コンサルB社

職種 戦略コンサルタント
要件 MBA在学中で、かつ、日本語および英語がビジネスレベル以上の方
職務内容 MBA卒の方にはシニアアソシエイトとして御入社頂きます。
シニアアソシエイトの役割は、プロジェクトの目的とゴールを理解し、チームの中心的な存在としてプロジェクトを推進することです。
ビジネス全体を俯瞰した上で、何がクライアントにとって戦略上重要なイシューかを特定し、構造化し、そして解決策とその実行プランを提示する。
これら一連のプロセスの中で戦略コンサルタントとしてのスキルを最大限に活用し、アウトプットの質を高めることが求められます。
また、クライアントにとって実現性・戦略性の高い施策を策定するために、クライアントチームと密接な関係を構築し、ディスカッションをリードしながら仮説構築・検証を進めること等が期待されます。

こちらも同様に、マネージャー一歩手前からのスタートです。ディスカッションのリードも含めプロジェクトマネジメントスキルも要求されそうです。
職務経験の定義もないためポテンシャル採用ですが、英語力に加えてプロジェクトマネジメントの経験があるほうがフィットしやすそうです。

ケース3:外資系企業(日本法人)C社

職種 MBA leadership Development Program - Sr. Financial Analyst or Pathways Operations Management (Ops)
要件 3年以上の職務経験があり、現在MBA履修中の方
職務内容 Sr. Financial Analyst - Participants join our company as Senior Financial Analysts (SFAs) and are given significant responsibility from the start to drive both business and financial decisions. SFAs are expected to evaluate and quantify new business ideas, execute controllership and reporting for their businesses, and perform data-intensive analyses, all to drive meaningful change and improvement in the way we serve our customers

MBA卒限定求人ながら、職種はFinancial AnalystとOMと厳密に定義されています。
求人はFinancial Analystのものしか載せていませんが、内容を見る限りでは同職種経験者ではなくても銀行や事業会社の経営企画・新規事業部署出身者なら戦えなくはない内容です。
ちなみに、月収については70万円~と書かれています。事業会社のスタート給としてはかなり高い印象です。

ケース4:外資系企業(日本法人)D社

職種 MBA卒Strategic Operation Manager
要件 Minimum of MBA or Master’s degree in related field
職務内容 In practice this requires a rare mix of analytical and interpersonal skills; a deep understanding of how to use our data to quickly understand trends in supply and demand, combined with an ability to understanding of how to take advantage of those insights. This is an intense, business-side startup role which has a clear and direct, impact on the growth of our business.

職種はOMとなっていますが生産管理ではなく戦略寄りですね。
事業会社の経営企画やFP&Aなど、業界問わずデータを経営に生かしてきた経験を持つ人であれば挑戦できそうです。

ケース5:日系大手IT企業E社

職種 MBA Full time - 様々な戦略的なポジションでの活躍を期待
要件 【求める経験】
・海外事業の発展(マーケティング・リサーチ、アライアンスの交渉等)
デューデリジェンス、評価・同盟、M&AおよびPMIの遂行
・海外活動の強化
・新規サービスの提案および立ち上げ
・監督ビジネスの問題の特定とその解決策の模索
・事業の売り上げを含む進行状況の管理(KPI Management)
・プロセスの改善による生産性の向上
【応募条件】
・一流ビジネススクールMBA学位
・急速でチャレンジングな環境における最低6年間の実務経験
・国際的なマネジメント能力
・プロジェクトマネジメント能力
・海外での企業発展の経験
・連結決算の経験
・英語での高い筆記能力およびコミュニケーション能力
・ビジネスレベルのPCスキル:MS Excel、Word、Power Point
【求められるもの】
・企業家精神
・野心、成長への強いモチベーション
・結果へのこだわり
ダイバーシティに富んだチームや投資者との円滑な対人関係を形成できる、高いコミュニケーション能力

ゼネラリスト・オープンポジションでの採用、日本企業では数少ないMBA限定求人となります。
起業家志向者の採用を前面に出しています。
MBAに加えて成長企業での6年の実務経験はなかなかハードル高そうですが、30代であえて日系企業で働きたい!と考える人にはお勧めです。

ケース6:グローバル投資会社F社

職種 Japanese Equity Portfolio Investment
職務内容 we expect MBA interns and full-time candidates to be able to contribute from Day 1. Our strategy requires rigorous financial analysis skills, creativity to find and implement value creation ideas for our portfolio companies, and a positive attitude with the potential to build positive relationships with Taiyo team members and portfolio company management.  
要件 The successful candidate will:
• Possess strong analytical and financial skills (modeling, valuation)
• Conduct deep-dive industry analysis
• Be able to form strong non-consensus viewpoints and support with deep quantitative and qualitative research/analysis
• Create and deliver persuasive Investment Committee presentations
• Utilize and build new proprietary tools to optimize the investment and engagement process
• Build and foster team relationships both internally and with portfolio companies
• Help Engagement team to identify and solve issues with portfolio companies
• Be creative in providing analysis to help management value shareholder perspectives
• Understand inner workings of how Japanese companies operate and make decisions
• Possess strong communication and interpersonal skills
• Take initiative in putting together strategic road maps for assigned companies and get others involved to continually improve the process
• Offer high level insights to team discussions

金融系でMBA限定求人を見つけるのは難しかったのですが、1つ発見しました。米国勤務確約の求人です。
経験年数・業界等の縛りはないですが、Day1からの活躍が求められるので、金融・その中でも同職種経験者でないと採用は難しいと思います。

終わりに

戦略コンサルの人気は依然として高い

本記事に列挙した求人や私の肌感覚から見ても、MBAでキャリアチェンジを目指す場合、長期ゴール達成の前に戦略コンサルを選ぶケースは多いです。
人手不足で採用を強化していることに加え、職種不問で地頭とグローバル経験を武器に採用してくれるためです。
MBA限定枠も豊富にあり、一般枠の中途採用と比べて競争が限定的なのも大きいかもしれません。

外資系グローバル企業(GAFA・ヘルスケア等)が追随

職種を大きく変えず、日系→外資転職で給料とステータスをあげたい場合は、GAFAを筆頭とするグローバル企業で職種を限定したMBA採用枠を目指す傾向にあります。
今回は取り上げませんでしたが、ヘルスケアもMBAに限定した採用枠を用意する会社があります。

外資系金融は狭き門か?

逆に、外資金融については、そもそも金融でキャリアを築いた人しか受け付けず、キャリアチェンジしにくいためか、なかなかMBA限定枠が見つかりません。
もちろん、転職を果たす人はいますが、他のファイナンス修士との競合になっている印象です。

【書評】「転職と副業のかけ算」~motoさんの考え方から学ぶ~

令和の時代、「転職」で想起される想起される人No.1になりつつあるmotoさんの書籍「転職と副業のかけ算」のレビューとなります。

単なるハウツー本ではなく、ひたすら効率を追い求める現代社会が無くしかけたものを思い出せる良書です。

興味を持たれた方はぜひ購入してみてください。

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単なる書籍レビューでは面白くないので、「師が見ているものを見よ」というmotoさんの言葉どおり、motoさんの考え方をどう日常生活で活かすか?という観点でレビューしてみました。

社畜マインドを持ち、死に物狂いで働く!

働き方改革、業務効率化が「量をこなさず質を追求する」という論理にすり替わって久しい中、motoさんは誰よりも仕事で「量」をこなしてきた人です。

新卒入社のホームセンターでは、上司への熱烈なアピールの末、経営会議に参加して中堅社員以降の人しか任されない仕事に挑戦。2社目の人材紹介会社でも、未開拓エリアでの新卒採用拡大に取り組み大きな成果を出しています。

書籍では詳細に触れていませんが、残業や休日出勤も多かったのでしょうし、少なくとも同年代の一般的な社員よりは仕事の量が多かったはず。

結局、時間を犠牲にして「社畜」として働いた人間が、職務経歴書を充実化できるし、競争力の高いスキルを身に着けることができる。

早く帰れ、残業するな、だから仕事をしなくていい、というマインドから脱却し、motoさんの姿勢を見習い、愚直に仕事へ打ち込む姿勢は忘れないでいたいものです。

準備、準備、そして準備

motoさんのキャリア論を見ていると、「準備」の大切さを身に染みて感じます。

「エージェントに言われたので」「今までの経験が活かせそうだったから」という表面的なやりとりが行われがちな転職活動において、「経営課題の洗い出しと自分ならどう改善できるかを面接で語る」motoさんは、決算資料の読み込み等、事前に相当の準備を行っているに違いありません。

職務経歴書を求人票に合わせてカスタマイズする」「面接でツッコミを入れやすいような落とし穴を掘っておく」等の行動を見ても、事前の求人票読み込み、職務経歴書の作り込みに相当時間をかけている印象です。

当然、準備には相当の時間・労力を犠牲にしますが、その分他人と差がつきますし、人より多く事前に準備をした人がキャリアでも成果を出す、それが本質であるとこの本は教えてくれます。

ひたすら「相手目線」で考える

「小学6年生が聞いて理解できる伝え方に努めている」という本人の言葉通り、motoさんが書く内容はわかりやすいだけではなく、痒いところに手が届きます。

読んでいて、「あれ?この部分って何が言いたいんだろう?」と思うと、次の段落でその疑問が解消される、赤だった信号機が横断する寸前で青になる感覚に近いでしょうか。

自分か描きたいものを発信する、のがブログだと捉える人が多い中、「リクルートで流行っているものを参考にブログのコンテンツを考える」という徹底さ。前述の職務経歴書のカスタマイズも、可能な限り相手が知りたいであろう情報のみを残すべく、相手に対する配慮を徹底した結果です。

「上司を含む全ての人をクライアントと考える」というmotoさんの考え方には、「仕事は誰かのためにするものである」という本質にハッと気付かされます。この考え方を忘れずに精進できれば、自分の仕事の価値も上がるのでしょう。

終わりに

副業=怪しいもの、というイメージを払拭し、本業を頑張り、そのエッセンスを副業で活かす、というジャンルを確立したmotoさん。

それ以上に、motoさんの考え方は「早い」「簡単」「手軽」に走りやすい現代社会へのアンチテーゼにもなっていると実感します。

【MBA後】シンガポールでのMBA生活の総括

先だって、留学団体からMBA生活の総括についてインタビューを受けましたので、要旨を以下に記載しています。

プロフィール

名前 : Pheister
入学時年齢 :33 歳
MBA :シンガポール経営大学(SMU)
職歴 :日系金融機関(6年)→日系上場事業会社・財務部(4年)→MBA→日系上場事業会社(経営企画部)
留学方法 :私費(休職)、単身
海外経験 :高校時代、米国に1年間交換留学
IELTS: Total 7.5(L8.5/ R9.0/ S7.0/ W6.5)
GMAT :Total 710 (Q50/ V35/ AWA5.5)

なぜ欧米ではなくアジア、その地域、出身校を選んだのか

アジアMBAは、総じて安価な授業料に比して教育の質が高く、コスパが良く感じられました。
その中でも、シンガポールフィンテックブロックチェーン等、自ら興味があった分野で最先端を行く国であることに加え、街中や職場で英語が通じやすく、(香港や中国と比べて)生活の上で語学の壁を感じにくい点、国際性豊かで様々な国の文化に触れることができる点も魅力的でした。

私が進学したシンガポール経営大学は、最もシンガポールのど真ん中にキャンパスがあり、インターンシップをしながらの通学や、授業後のネットワーキングがしやすい環境にあります。
また、1年弱という短い時間で、約20講義の単位取得、フルタイムで最大20週間のインターンシップや短期での交換留学に取り組める濃密なカリキュラムで、仕事から離れる期間を最小化したい自分に合っているように感じました。

また、リーダーシップやマネジメント等のソフトスキル重視のカリキュラムである点、日本人のIntakeが少なく、否が応でも異文化に適応する必要がある点等にも興味を持ちました。

合格/入学までの苦労話

30代中堅社員として忙しく働く中での受験でしたので、時間の確保にも苦労しました。仕事は残業して平日内に片付け、休日の2日間を勉強に充てるサイクルで、可能な限り効率を追求しました。

スコアメイクについて、IELTSは留学経験も味方して運よく1回目でスコアが出ましたが、GMATはそもそもインターネットで様々な攻略法や神話?が書かれており、どれを信じて取り組むかについては悩みました。

結果的にOfficial Guide中心で取り組むことを決め、まず回答から先に読んで、なぜその答えになるのか解説を熟読すると言う「割り切った」手法で、Official Guideを2周してそれなりのスコアが出たので一安心。他の教材は、時間もなく手を出すことができませんでした。

エッセイは、カウンセラーと一緒に、とにかく長期のゴールから考えて、なぜ長期ゴールの実現にMBAが必要か?という観点で説得性・一貫性を持たせるようにしました。

印象に残る、役に立つ授業

組織行動論

ハーバード大学でも教鞭を取った教授がケース・メソッドで学生の意見を集約しながら講義を進めます。

オーケストラの指揮者のような授業回しは臨場感抜群。

「米国のトップMBAを卒業した優秀な学生が、卒業後のキャリアでマネジメントに失敗し、6か月で会社をクビになる」という赤裸々な実話を扱った際には、解雇の妥当性でクラス内の意見が対立し、「彼の家族の生活を守るべき」と言うアジア人的な思考に対して「結果が出なかったのだから当然」とはっきり言う西洋人もいて、価値観の違いに触れることができました。

デザイン思考

チームを組み、モチベーションに合わせてゼロベースからビジネスモデルの原型を作ったうえで、最終日にベンチャーキャピタリストへプレゼンするという講義。優勝チームには出資の話が持ち上がります。

私のチームは、プレゼンの1週間前までに良いアイデアが出ず、チーム崩壊の危機に晒されましたが、メンバーの家族に糖尿病患者が多かったことから、「糖尿病患者向け食事宅配サービス」をプレゼン。
優勝は逃しましたが、ベンチャーキャピタリストから「外食ビジネスは一度衛生面で失敗すると一気に信用を失うから、衛生面をしっかりプレゼンしたほうがいい」等の実践的なフィードバックを得ることができ、実りの多い授業となりました。

クラスメートとの思い出

クラスメートとは公私ともに概ね仲良く過ごすことができましたが、目的意識や何に時間を割くか、と言う考え方も全く異なるため、グループワーク等では各々のコミットメントの度合いに差が生じ、貢献度の低いメンバーが浮いてしまうという場面もありました。

また、お互いを深く知るにつけ、例えば同じインド系や中国系と言っても、出身地や宗教等によって各々の考え方が異なり、対立感情を持っていたり等、文化的背景を乗り越えることの難しさを学ぶ良い機会となりました。

自信を得る事ができたエピソード

2学期の授業で、クラスで発言も少なく、チームミーティングにも来ない、評判が良いとは言えない学生と一緒にチームを組むことになりました。

チーム内でも「あいつ抜きで話を進めよう」という空気が流れたのですが、ここは日本人的マネジメントの出番だろうと思い、彼に寄り添いつつ得意なことを聞き出し、上手く仕事を振りながらグループワークを進めたところ、徐々にチームへのコミットも増し、最終日に非常に良いプレゼンテーションを行ってくれました。

クラス内の彼を見る目も変わり、他のチームメンバーからも驚かれ、チームに大きく貢献できたと感じられた瞬間でした。

一番印象に残っている一言

前述の組織行動論のクラスで、「会社をクビになったMBA学生」を題材とした際、授業の最後に教授が言った、「自分がリーダーシップを発揮する際、このMBA学生のようになっていないか?を自問することにある」という言葉を強く覚えています。

この学生は挫折経験がなく優秀であるが故に、上司の言うことに従順に従い、部下全員に対していい人であろうとして、何の意思決定もできず潰れていくのですが、ともすれば誰にでも起こりうる話だと思いますので、気を引き締めようと感じました。

ここが我が校の自慢!

キャンパスの立地の良さに尽きます。

シンガポールの中心にキャンパスがあり、忙しい授業の合間を縫って、ビジネス街で毎週のように開催されているスタートアップのピッチコンテスト、ビジネス・ミートアップイベント、日本人主催の交流会等に出席できます。

自分のネットワークを広げたいと考えている人にとってはおすすめできる環境です。

インターンシップ経験

シンガポール経営大学ではインターンシップが必修科目の1つとなっており、単位認定されるため、学生ビザであっても労働制約を受けることなくフルタイムで数ヶ月間働くことができます。

後の転職活動で業種や職種を変えたい人は、インターンシップでキャリアのブリッジとなる経験を積むことが大きなアドバンテージとなりました。

私はスタートアップで、これまで経験がなかったマーケティングに挑戦しました。

前提知識や英語でのビジネス経験もない中、北米の企業の新商品P Rのため日本のYouTuberと交渉する等、四苦八苦した部分もありましたが、今振り返ると本当に良い経験をしたと感じています。

就職活動の進め方

私は休職中だった会社に復職したため、就職活動は行っておりませんので、他の学生の一般的な就職活動について記載します。

まず、シンガポールで就職を目指すか、日本に帰国するかが大きな分岐点になります。

現地就職の場合は、キャリアオフィスの支援を受けつつ、インターンシップから正規採用を目指したり、定期的に開催されるキャンパスリクルーティングで名刺交換→レジュメ提出から面接のオファーを待ったり、人脈を広げて職業紹介の機会を狙う等の流れとなります。

日本への帰国が前提の場合は、基本的に自身で転職活動を行います。他校に比べて開始時期が1月と変則的なので、通常5〜6月に日本で開催される壮行会には参加できないものの、終了時期が11月なのでボストンキャリアフォーラム等に参加することは可能です。

その他、日本でMBA採用に強い転職エージェントとスカイプ等で面談を繰り返す形になります。

MBAに行ったメリット

MBA終了後はファイナンスを離れ、経営企画部で事業戦略やM&A・アライアンスの検討等を行っています。

また、海外投資家(I R)の窓口も務めています。

財務という背番号を外し、社内でキャリアチェンジができたのはM B Aに起因するところが大きいと思います。

未来のアジアMBA 生への応援メッセージ

金銭的・時間的に大きな投資である海外MBAですが、「英語でビジネスする力を身に付けたい」「職種・業種を大きく変えたい」と考える人にとってはおすすめです。

特にアジアのMBAは低コストで質の高い教育を受けられる学校が多く、R O I(投資リターン)が最も高いと思います。

SMUは日本において知名度が高いとは言えず、日本人卒業生の数もあまり多くないものの、私のように社内キャリアチェンジを実現したり、G A F Aや外資金融、戦略コンサル、ヘルスケア等多方面への転職を果たし、活躍したりしている卒業生が多数います。

人気も年々上昇中ですので、ぜひ留学検討校の1つに加えてみてください。

【転職支援】「転職先で活躍できるのか」という視点の大切さ(後編)

f:id:yutamorita45296:20191027212541j:plain前回は、私の知り合いであるYが外資系証券会社に転職し、わずか4か月で退職した顛末について書きました。
後編では、Yの話を踏まえ、私の実体験も踏まえながらキャリアを考える上で大切なことを書いてみたいと思います。

信頼の価値は無限大

上司は信頼する部下に仕事を振り、クライアントは信頼する企業をパートナーに選び、部下は信頼する上司の元で働くことを願う。多くの仕事は信頼の上に成り立っています。
労働者は信頼貯金ゼロの状態で会社員生活をスタートし、仕事で成果を出すことで徐々に貯金を貯めていきます。
信頼は簡単に壊れますが、築くのは大変です。

ここに、管理職(=マネージャー)転職の難しさがあります。
下のポジションからマネージャーに上がる場合と異なり、部下の仕事のイメージや部下同士の人間関係を全く把握していない状態でマネジメントを任されることとなります。
当然、部下は、悪意がなくとも「この人は私たちのことを分かってくれるのか・・?」という懐疑的な目で新入り上司を見つめることとなります。
私もこれまで、部下の信頼を得られず、チームビルディングに苦労する管理職中途採用者を多く見てきました。

Yは新卒入社の日系証券会社では、おそらく信頼貯金が相当溜まっていたのでしょう。
海外駐在の後は、それなりのポストも見えていたでしょうから、信頼貯金という含み益が、が給料・ポジションUPという目に見える形で資金化できたかもしれません。この信頼を投げ売るべきだったのか、よくよく考えるべきでした。

また、仮に外資へ転職する場合でも、あくまでマネージャー候補の1人として入り、スタッフレベルとの人間関係を築きつつしっかり手を動かす仕事をして、成果が出てからマネージャーのタイトルを得るべきでした。
信頼貯金があれば、給料は後からついてくるものです。

社格に囚われると本質を見失う

Yの中には、外資系証券会社>日系大手証券会社>日系小規模証券会社という明確なヒエラルキー(悪く言えば差別意識)がありました。
金融やコンサル業界は、やっている仕事があまり変わらないこともあり、「社格」や「序列」といった会話がよく展開されます。

私は大手企業を辞めて、それほど有名ではない会社に転職しましたが、家族はそれなりに落胆していましたし、周囲からも「都落ち」とか「お前も終わったな」と揶揄されました。
確かに、仲間内で集まって、「それどこの会社?」とか言われると寂しさを感じるのも事実です。
社格の高い会社に勤めることは、ある種のブランドを身に纏うようなものかもしれません。

しかし、社外で会社名を披露する時間より、社内で仕事をしている時間のほうが圧倒的に長いはず。対外的に自慢できる会社で毎日10時間以上充実していない時間を過ごすのと、その逆では、後者のほうが健全なメンタルで日々を過ごせるはずです。

また、いわゆる社格の高い会社には優秀な人材が集まり、その場で自分が勝っていけず埋もれてしまうリスクも見つめる必要があります。
実力不相応な会社に無理やり入ってしまい、ろくな仕事も任されない・・という状態になることも得策とは言えないでしょう。
ネームバリューにとらわれず、自分が活躍できるかという視点で会社を選ぶことも大切です。

「感情」より損得「勘定」

Yの判断を急がせた理由に、現職への負の感情がありました。こうした不満や苛立ちは、時に人の判断を狂わせてしまうものです。

本来、仕事をする上で、感情というのは必要のないものです。そもそも会社の環境は刻々と変わり、自分ではコントロールできません。
職場環境がどう変わっても、クライアントや上司がどんな人でも、感情に邪魔されずに淡々と仕事をして結果を出すことがプロフェッショナルなのでしょう。

1つ視点を変えて、感情ではなく「(損得)勘定」でこの話を見ると、1社目に留まる方が「得」と言えたかもしれません。
1社目は少なからずMBAに行かせてやれないことに対してYに申し訳ない、と言う気持ちがあり、海外赴任のオファーを出したのでしょう。
またとない仕事のチャンス、会社の好意を受け取り、海外赴任で結果を出しながら自分のキャリアの価値を高めて、海外赴任終了時に転職と現職に留まる道の両方を天秤にかけて選択しても遅くなかったはずです。

終わりに:転職エージェントの功罪

以上が前編・後編にわたってお送りしてきたYのキャリア・ストーリーです。
少し古い記事ですが、似たような話が特集されていたのでリンクを貼っておきます。

diamond.jp
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最後に、私は転職エージェントの役割について、疑問に思うことがあります。
後でYに聞いた話ですが、転職エージェントはYに対して、「現職に留まった方が良い」「外資系でマネージャーはまだ早いのでは」と言うアドバイスを一切していないとのことです。
それどころか、Yが3か月目で退職を相談したところ、「3か月未満の離職だとエージェント側に手数料が入ってこないので、せめて後1か月いてくれ」と言う自社利益のみを考えた意見しかもらえなかったとのことでした。

転職エージェントが不動産仲介と同様、実質的な「仕事の仲介会社」であり、転職成功時の手数料=ノルマである以上、より多くの人を、より高い給料で転職させることがミッションになるのは分かりますが、結果的に短期的な視野での転職が増えている点について、その責任のいったんはあるのだろうと思います。
やや打算的ですが、中長期的なキャリアのアドバイスはもらえない、と言う前提で転職エージェンとは接した方が良いのかもしれません。