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【MBA受験】入学審査官(アドミッション)との上手い関係づくり

 MBA受験の際にはテストスコアやエッセイに加え、入学審査官(アドミッション=通称アドミ、アドミニ)と良い関係を築いておくことも大きなアドバンテージとなります。この記事では、実体験をもとにアドミとの接し方について取り上げます。

 <目次>

 

1.アドミとはどういう人か?

一般的にMBAのアドミは民間企業でキャリアを積んだビジネスパーソンであることが多く、単なる事務職員とは異なります。

通常はアドミ責任者が1人、その部下として複数名のアドミスタッフがおり、優秀な学生を採用するミッションを背負い世界各国を飛び回っていることが多いです。

(私が知っている某香港MBAのアドミの責任者は、数々のグローバルリテールブランドを渡り歩き、自身もMBAを持つマーケティングスペシャリストで、アドミを辞めて起業したほどのスーパーマンでした。)

学校によっては、出願者の面接官をアドミが務めることもあります。大抵は国ごとに担当が振られているので、受験生同士の会話で「あー、あの人ね・・」と共通のアドミが話題に上ることもあります。

アドミは常に受験生を「優秀かどうか?」「自校に合うかどうか?」という視点で見ているので、安易に接触するのは危険。ある程度準備をして臨む必要があります。

 

2.アドミと合うチャンスは色々ある

(1)海外MBA合同説明会

年に数回、海外MBAフェアが日本で開かれます。有名なところだとQSや日経が主催しています。

合同説明会のようにブースが設置されていて、複数名のアドミが座って受験生のQ&Aに答えたり、プレゼンテーションを行ったりしています。

 

(2)大学毎の個別相談会

上記とは別に、大学が個別に日程を組んで来日し、ホテルのラウンジ等でコーヒーチャットや模擬授業を開催しています。

合同説明会と異なり参加人数が少なく、アドミとじっくり話ができるチャンスです。

情報入手が難しく、MBAの受験予備校、各大学のホームページか日本人卒業生等が作成してい日本人ページで公開されていますので、ぜひ見逃さずチェックしてみてください。

 

(3)キャンパスビジット

大学の公式HPで学校訪問をを申し込むと、大抵アドミがツアーガイドを務めてくれます。

時間が合えば、ツアー終了後にQ&Aの時間を設けてくれますので、こちらも1対1でアドミとの関係を深める良い機会となります。

 

 

3.筆者の体験談

とある学校のキャンパスビジットをHP上で申し込んだところ、アドミからメールの返信があり、それでは何時に待ち合わせましょう、と約束。
 
当日、大学の事務棟を訪問して「すみません、キャンパスビジットを申し込んだものですが・・・」と伝えたところ、中からビシッとスーツを決めた女性が登場。いきなり奥の部屋に通され、そこにはアドミの総責任者がいました。
 
「あ、あの、キャンパスビジットを申し込んだのですが・・・」「うん、分かってるよ、雑談だから」と言われてホッとしたのもつかの間、
「それで、MBA卒業した後何したいの?」といきなり質問攻めにあい、横にはメモを取る女性のアドミスタッフ・・こ、これ、面接ですよね・・・。
 
一応、それなりに準備をしていたのでなんとか切り抜けることができ、その後学校ツアーみたいな形となりましたが、さすがに驚きました。
 
また、違う学校では、逆にこちらから先手を打ち、事前に「すみません、アドミの責任者と30分くらいあいたいのですが・・」と申し出たところ、快くOK。すんなりアポが入りました。
 
当日は、「パワポとかアピール資料あれば使っていいよ」とプロジェクターがある部屋を用意してくれる厚遇ぶりでした。緊張しながらMBA受験への思いや学校へのフィットを語り、ふんふんなるほどねーありがとう!という感じでその場は終了。
 
肩透かしを食らったのですが、その後、アドミのスタッフと一緒にキャンパスを回った際に、「本当は言ってはいけない決まりだけど、君は合格のチャンス高いと思うよ」と言われました。やはり受験生をみてるのか・・。
 
全ての学校に当てはまるわけではないのでしょうが、アドミは初期コンタクトの段階であっても受験生をしっかり見ていると考えたほうが良いです。
面接のようにガチガチの準備はせずとも、一定程度は準備をしてから連絡を取るべきです。

 

4.アドミと会う際に用意したいもの

(1)英文レジュメ

あまり日本では馴染みがないのですが、ビジネススクール受験の際にレジュメの持参は礼儀です。

レジュメが無くても会ってくれますが、貴重な面談時間を自分のキャリア説明に費やさないといけないのと、場合によっては受験への本気度を疑われるので全くおすすめはできないです。

可能であれば事前に英文レジュメを送り、どういったバックグラウンドで、どういう専門性があって、何ができるのか・・をインプットできれば、当日の面談もスムーズに進み、アドミに良い印象を残しやすいです。(効果的な英文レジュメの書き方は別記事で取り上げます)

特に私費で留学する人は、インターンなどで嫌でも職務経歴書(CV)を書くことになrいます。英文レジュメはそのベースとなるものですので、しっかり仕上げていったほうが良いでしょう。

 

(2)英語能力試験のスコア

日本人の多くが英語に不慣れなことは世界中のアドミが理解しています。したがって、初期段階では「この受験生はMBAの授業についてこれるのか?」を気にします。出願基準を満たす英語のスコアを持っているのであれば、ぜひ英文レジュメに書くか証明書を持参してください。スコアが出てない場合でも、「勉強している」「この間の試験で点数がこれくらい上がった」等の話ができると良いと思います。

一方、この段階でGMATのスコアまでは必要ないと思います。学校によっては、レジュメの内容が良ければ、GMAT後回しでも出願を進めるところもあるようです。逆に、正直ベースでGMATをどこまで重視しているか、どれくらいのスコアが合格の目線となりそうか等を聞いてみると良いと思います。

 

(3)トークスクリプト

少なくとも、以下の4つについては簡単にでも語れる準備をしたほうが良いと思います。

長期ゴール

Career Aspirationと呼ばれ、エッセイや面接質問に登場するMBA受験の最頻出テーマです。答え方は種々あると思いますが、1点だけ、間違っても、「外資系企業に転職したい、コンサル行きたい、キャリアアップしたい」等の回答はしないほうが良いです。

実態としてはMBA=キャリアアップ転職予備校の側面もありますが、アドミの多くはそう捉えられることを嫌います。より上位概念で、ビジネスを通じて社会に対してこう貢献したい、と語れると良いです。

 

学校の設立経緯、理念、輩出したい人材像

多くの受験生はあまりこのポイントを重視しないので、差別化できるポイントです。

MBAの乱立著しいここ数年間、各校ともより一層他校との差別化に取り組んでおり、特に「どういう人材を世に送り出したいか」という点で明確な差が出ている印象です。

私の母校は、同国に3校あるMBAのうち最も直近に設立されたこともあり、他の2校とは異なる独自路線を進んでいます。

 伝統校では育ちにくい革新的なリーダーの育成・輩出を掲げており、自分でビジネスを立ち上げたい学生が好まれる傾向にあります。

どの学校も、多かれ少なかれこうした設立ストーリーがあるので、しっかり把握した上で自分と学校は合っているとアピールできればかなりの好印象を残せるはずです。

 

カリキュラム

言わずもがなですが、どの学校も特徴的なカリキュラムを公開しています。

 Webで簡単に情報が手に入りますので、一通り熟読のうえ、受けてみたい講義、会ってみたい教授についても言及する良いと思います。

 

卒業生(在校生)

アドミは、卒業生のこともよく知っています。アドミとは卒業後も長い付き合いになります。(私も卒業後、イベントへの出席や受験生アドバイス等をお願いされます。)

よって、もしアドミと会う前にその学校の卒業生との接点が持てれば、卒業生の名前を出しつつ、自分もこうなりたい、みたいな話を出すと良いです。「あーあいつと会ったんだ!」と話が盛り上がるのはしばしば。

もし、接点がなくても、HP等で在校生の経験談が公開されているので、こうした経験談を読んで、自分なりにこういう点に魅力を感じた、と話しても良いと思います。

英語がそれほど流暢でない場合は、パワポ1枚に「長期ゴール」「理念」「カリキュラム」「卒業生(在校生)」を書いて、アドミに見せながら話をしてみると良いでしょう。

 

5.アドミに何を質問するか

これは、人により異なると思いますが、エッセイの肥やしになるための情報を色々ともらうと良いと思います。

質問といえどアピールの一環もあるので、自分が調べてきたことについて、「自分としてはこの学校の魅力は●●と思っていますが、実際はどうなのでしょうか?」というような確認質問でも良いと思います。

また、HPには公開されていない情報、今後、どういう人材を輩出していきたいか、来年以降に追加が予定されているカリキュラム等を聞きつつ、エッセイに盛り込むでも良いと思います。

あたり前ですが、アドミとあった後はお礼メールを送りつつ、その後もアップデートという形で定期的に出願準備の状況を連絡すると良いと思います。

親切なアドミであれば、応募者が結構きているから次のラウンドで早めに受けたほうが良いよ、等アドバイスをしてくれたりします。

 

6.終わりに

アドミとの会い方について簡単にまとめてみましたが、いかがだったでしょうか?

何より大切なのは、「準備」すること。備えあれば憂いなし。

アドミも人間ですから、学校のことをしっかり調べてくる姿勢に感動してくれるはずです。